Mekong Delta 2013 of メコンデルタ研修サイト

メコンデルタ国際研修運営委員会: 〒136-0071 東京都江東区亀戸7-10-1Zビル5階
 (特活)東京労働安全衛生センター内

ベトナム・メコンデルタの「安全・健康・環境の参加型改善活動」ウェブサイトにようこそ
2000年から毎年夏に、アジア各国の仲間がベトナム・メコンデルタに集い、農村や中小企業の安全・健康・環境プログラムを企画運営して、地域開発に貢献しています。またそこで学んだ参加型活動を各国に応用して、大きな成果を上げています。あなたもメコンデルタに吹く、「参加型改善活動の風」を感じてみませんか?



「メコンデルタ2013」報告

メコンデルタ2013開催される

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アジア5か国から25名の仲間が参加して

 8月27~9月2日、ベトナム南部のカント市においてメコンデルタ2013国際研修が開催され、日本、韓国、タイ、カンボジア、マレーシアから25名が参加しました。
ベトナム側ホストはカント医科大学で、大学あげてこのプログラムのために準備を進めてきました。東京労働安全衛生センターは、2000年から本プログラムの事務局を担っています。本研修は、2011年より「環境再生保全機構地球環境基金」の支援を受け、「ベトナムメコンデルタ地域における青少年向け環境教育プログラムの開発と実践」活動=WINDY(Work Improvement in Neighbourhood Development for Youth)プログラムの一環として、行われています。

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日本、カンボジア、タイなどアジア5か国からWINDYを学ぶ仲間が集合

 8月27日午後、ホーチミン国際空港に集合した参加者は、チャーターバスに乗り込んで一路カント市に向かいました。バスの中では自己紹介が行われ、和やかな雰囲気に包まれました。
 8月28日は、WINDY 活動の紹介と、本活動の実践的支柱となっている参加型安全衛生活動の学習が行われました。25名の海外からの参加者に加え、カント医科大学から20名の学生と教員が参加しました。
コアトレーナーとして小木和孝さん(国際産業保健学会長)、毛利一平さん(三重大学准教授)、伊藤昭好さん産業医科大学教授)、サラ アルフォンさん(タイマヒドン大学准教授)、カニタ イさん(カンボジア労働教育省)らが、「メコンデルタ国際研修テキストブック」に添って、簡潔にWINDYと参加型活動理論を説明しました。

WINDYトレーニングのトレーナーになる

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 WINDYトレーニングは8月31日と9月1日に行われましたが、海外25名とベトナムの参加者計45名は、8月29日に農村に出向いて、環境教育教材作成のために、農村の中高生が改善した環境保護活動の写真を撮影しました。
45名の参加者は4グループに分かれて、各技術セッションや開会式、閉会式、太陽光によるゆで卵作り(ソーラークッカー)を分担することにしました。翌30日には、WINDYトレーニングのためのプレゼンテーションを各グループごとに作り、ゲームの練習も行った上で、午後リハーサルを全員で行いました。リハーサルは2時間半休まずに行われ、各セッションのプレゼンテーションが終ると、全員で合評しました。

WINDYブックレットベトナム語版がお目見え

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 今回の特徴は、WINDYブックレット(ベトナム語版)を利用したトレーニングだったことです。これは、2年間の成果を集成したブックレットで、ワークショップで使用する22の改善事例が、オリジナルのイラストと良好事例写真付きで掲載されています。チェックポイントの文章は、チェックポイントの解説、そのように改善するのか、改善のためのヒントの3つの内容で構成されています。
8月31日、トイホン村の公会堂に集まった中学生たちにWINDYブックレットが配られると、中学生たちは食い入るようにブックレットに見入り、中に友達や先輩たちの改善写真をみつけては、大はしゃぎでした。地域の具体的な改善事例示すことが、環境教育活動を有効であることを改めて感じた瞬間でした。

海外の参加者によるプレゼンテーションを熱心に聴く

トレーニングの準備から当日にいたる準備を、会場のあるトイホン村の自治政府が応援し、特に共産党副責任者フンさんはじめ人民委員会のWINDY担当者、チャンゴックホアン中学高校の青年同盟担当者ゴックさんは、私たちの訪問に際しても、親切丁寧に対応していただきました。
WINDYトレーニングでは、海外の参加者とベトナムの学生がファシリテータの役割を果たしました。自らが作り上げたプレゼンテーションを手際よく行いました。プレゼンテーションは事前にリハーサルをしましたが、不十分な点もあります。午前、午後それぞれ技術セッションがおわった後に、ファシリテータミーティングが行われ、各プレゼンテーション評価を全員で行い、次のグループのプレゼンテーションを改善するように努めました。WINDYプログラムは中学生のためのものですが、8月に開催されてきたワークショップでは、同時にWINDYトレーナー(ファシリテータ)になるためのトレーニング(トレーニング オブ トレーナー(TOT))も同時に行われているのです。

中学生たちが100のアクションプランを作成する

環境問題を体現するゲームを取り入れることで、中学生たちはより身近に環境問題を考えられるようになります。中でもごみ分別ゲームは、4班に分けられている各班の競争になるので、皆真剣に取り組んでいました。
恒例になった太陽光でのゆで卵づくりは、雨季にもかかわらず、お湯の温度が90度にまで達し、これまで以上に上手にゆで上がりました。中学生たちは、そのゆで卵を分け合って食べていました。
最後の改善の実行のセッションでは、中学生たちは先輩たちが行った改善を学びました。そして自分たちのアクションプラン、1か月以内の短期プラン3つと3か月から6か月の中期プラン2つ、を各自が作り全員の前で発表しました。アクションプランは、べトナムのWINDY事務局GREENと地域のWINDY青少年リーダーが、10月に参加者の家庭を訪問して収集しました。ほとんどの短期アクションプランが実行されていました。ビールの空き缶や、使用済みの厚紙でもの入れを作る。庭に草花を植える。電気にON、OFF表示をするなどの改善が見られています。

WINDYのトレーニング終了後、GREENメンバーと日本の事務局は評価会議を持ち、ブックレットの発行を10月に、WINDYトレーナーマニュアルを年内に発行することを決めました。この二つのトレーニングキットと3年間のWINDYトレーニング成果を、カント市や周辺の自治体、教育部、学校などに公表する「WINDY成果発表会」を2014年1月にカント市で開催することも決定しました。
いよいよWINDYプログラムは、3年間のまとめにはいります。この成果を元に自主的な発展が行われることを期待し、WINDY事務局は残された時間を効果的に使って、当初の目的を達成していく予定です。


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