Mekong Delta 2015 of メコンデルタ研修サイト

メコンデルタ国際研修運営委員会: 〒136-0071 東京都江東区亀戸7-10-1Zビル5階
 (特活)東京労働安全衛生センター内

ベトナム・メコンデルタの「安全・健康・環境の参加型改善活動」ウェブサイトにようこそ
2000年から毎年夏に、アジア各国の仲間がベトナム・メコンデルタに集い、農村や中小企業の安全・健康・環境プログラムを企画運営して、地域開発に貢献しています。またそこで学んだ参加型活動を各国に応用して、大きな成果を上げています。あなたもメコンデルタに吹く、「参加型改善活動の風」を感じてみませんか?



第15回メコンデルタ国際研修

ベトナムの農業機械工場で労働者とともに

IMG_1338.JPGチュンアン農業機械工場で行われたワイズワークショップ 参加型改善活動を学ぶ第15回メコンデルタ国際研修が、2015年8月22日から28日まで6泊7日で、ベトナム社会主義共和国カント市で開かれました。海外からの参加者は日本19名、タイ2名、香港1名、インドネシア1名の計23名でした。ベトナム側は約20名が、カント医科大学とカント大学から参加しました。
メコンデルタ国際研修では、ベトナムの工場や農村で、現地労働者や農民の参加型研修を企画・実施しますが、今回はカント市近郊にあるチュンアン農業機械工場の労働者対象に行いました。チュンアン工場は、2000年に作られ精米機械等を製造しています。鉄板を加工していくため溶接、旋盤、塗装などの工程があります。

活動報告会では高校生がペットボトルで作ったリユースほうきを披露

 23日午前中は開会式に続いて各国の活動報告が行われ、ベトナムの高校生が行っている参加型改善環境保護活動(WINDY)の活動が目を引きました。高校生は、使い終わったペットボトルを利用して作ったほうきを皆に見せるなど、WINDYで学んだ活動を自分の生活に生かしていました。

ベトナム労働者向けのプレゼン作りを通じて、参加型改善活動を学ぶ

IMG_1278.JPGカント医科大学の教室で行なわれた、ワイズワークショップのリハーサル 24日はチュンアン工場を含む2工場を訪問し、そこで行われているよい事例を写真に撮りました。現地労働者に対して行うワイズワークショップ(Work Improvement in Neighbourhood Development= WISE)の技術プレゼンテーション作りのためです。
各グループは与えられた技術セッションの課題(ものの保管と移動、作業姿勢と機械安全、物理的環境、福利厚生と作業編成に分かれている)にそって写真を撮影し、どの写真がプレゼンテーションにふさわしいか、グループで決定し写真をプレゼンテーションのファイルに挿入し、25日は、各グループで作成したプレゼンテーションを、全員で評価・改善してあくる日の本番に備えました。

農業機械工場の労働者が、ワークショップで具体的な改善計画を提案

IMG_1304.JPGチュンアン工場の社長らと記念撮影 26日はいよいよワイズワークショップです。早朝バスで到着した私たちを、会社総出で歓迎してくれました。労働者は、工場内に自分たちの溶接技術を駆使して臨時ステージを作り、そこに大きな横断幕を貼ってワークショップのために完璧な会場を作っていました。
参加した労働者は25名で、4グループに分かれました。ベトナムを含む私たち国際研修参加者50名はそのまわりを取り囲みました。
始めにアクションチェックリストを使った工場巡視を全員で行い、工場の良い点と改善点をグループで討議しました。労働者のグループ討議は、10分程度の短時間で結論をまとめていったため、ワークショップは予定を繰り上げて行われました。午前中のワークショップが終わった後、研修参加者は、午前中のワークショップのよい点と改善点を発表して、午後のトレーニングの改善を目指しました。
午後のワークショップの最終セッションは「改善計画の作成と発表」でした。職場ごとに話し合いを行い、実施可能な計画が提案されました。修了式では、社長と共に労働組合副委員長が謝辞を述べられ、本ワークショップをふまえて改善を進めていくことが確認されました。

WINDYの改善活動を学びに農村家庭をボートで訪問

IMG_1526.JPGボートに乗って農村の高校生宅を訪問する 27日は、中高生が行っている農村の環境保護改善活動(WINDY)の成果を見学しました。訪問したのはカント市から一時間ほどのところにあるコードー(赤旗)県トイホン村でした。村に着いた参加者は2艘のボートに乗って高校生の家を訪ねました。訪ねた高校生たちは、中学生の頃に参加型改善活動を学び、その後も改善活動を続けていました。
WINDY活動で実施した調味料容器などにつけたラベルが残っており、新しい家を建て替えて、さらにゴミの分別を進めている生徒もいました。国際研修の成果が地元に根付いていることを確認出来た訪問でした。

メコンデルタ2015国際研修の成果は現地で収集中

IMG_1502.JPGメコンデルタ2015に参加した各国の参加者(チュンアン工場の「労働者と共に) ベトナム側の歓迎は、とても暖かく周到な準備に満ちていました。たった一週間の期間でしたが、グループメンバーの友情の絆は強まり、28日のホーチミン市への出発の朝の挨拶は、みな涙を流し抱き合って別れを惜しんでいました。日本から参加した一人は、「メコンデルタ研修はすばらしいけれど残酷な面もある、共通体験で出来た海外の友とすぐに別れてしまわなければならないなんて」と惜別の悲しさを訴えていました。
メコンデルタ2015の成果は、チュンアン機械工場の中で確実にあがっています。ベトナム運営委員会は、一ヵ月後の9月末に職場訪問を行い、活動計画案に基づいた多くの改善を収集しました。代表のトアイさんは、「労働者の持っている技術と自分の工場にあるあまった鉄材を使って、すばらしい移動台車を作っていた。」とメールをくれました。
メコンデルタ2016は、すでに2016年8月6日から12日まで行われることが決定しています。今後も東京安全センターは、アジアでの参加型改善ネットワークを広めるために、メコンデルタ国際研修を応援していきます。

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