第3回日韓参加型改善活動ワークショップに40名
建設産業のトレーニングキットを開発
今年は四日市看護医療大学で
建設現場で説明に聞き入る日韓の参加者たち
2011年2月17日から19日にかけて、三重県四日市市で第3回日韓参加型活動ワークショップが、韓国17名を含む40名の参加で行われました。このワークショップは、メコンデルタ国際研修で深まった参加型安全保健活動の経験を、日韓両国で一層深める目的で2009年から相互開催をしています。
今回は四日市看護医療大学の河野啓子学長の強力な支持の下で、三重県四日市市で開催されました。訪問したのは、大宗建設という三重県で高い技術水準を持つ建設会社です。50名以下の中小企業ですが、安全健康に関心が高く、環境問題ではISO14000を取得していました。
ワークショップに先立ち、社員向けのミニ研修も開催
自分たちで収集した良好事例の投票を行なう大宗建設の社員
ワークショップに先立ち、佐野社長出席の下社員20名が集まって健康講座を開催し、そこで初めてアクションチェックリストを使った参加型安全衛生研修を行いました。社員達は、研修に備えてアクションチェックリストの良好事例に基づいた、自社の建設現場の良好事例を7現場から200枚以上収集するという熱の入れようでした。
介護施設建設現場を訪問し、建設産業トレーニングキットを開発
四日市のボランティアによる健康体操も登場
17日に名古屋国際空港に到着した韓国代表は、四日市に移動し、18日、19日に四日市看護医療大学で日韓合同でワークショップを行いました。韓国側代表は延世大学Roh Jae Hoon教授で、大韓産業保健協会Lee Myung Sookさん、韓国安全衛生公団のPark Jung Sun先生、順天郷大学亀尾病院のWoo Kuck Hyeun先生らが参加しました。
日本側は労働科学研究所小木和孝先生、四日市看護医療大学河野啓子学長、愛知教育大学久永直見先生らが参加しました。
5グループに分かれた参加者は、大宗建設の手がける介護施設建設現場を訪問し、それぞれのグループが、建設現場のトレーニング開発に必要な5技術領域の良好事例を収集しました。そしてグループ討議で写真を選択し、パワーポイントのプレゼンテーションを作り、二日目午前に発表しました。 必ず技術領域を象徴するパフォーマンスを行うこととしたので、各グループは台本作りも行い、大変ユニークな発表となりました。
二日目午後は、「Limitation」と題して、参加型安全保健活動を進める上でぶつかった問題と、それをどのように克服したのかを、日韓各2例の発表から学びました。
第4回韓日ワークショップは来年韓国亀尾(グミ)市で
日韓ワークショップ集合写真
修了式の際、Roh先生から来年の開催は風光明美な韓国亀尾市で行なう予定であることが発表され、多くの日本人が参加されることを歓迎する、と述べられました。
ベトナムメコンデルタではぐくまれた、日韓の参加型改善活動ネットワークは着実に根付いています。相互が学びあい、職場・地域で参加型安全保健活動を進めていきたいと思います。