第8回 アジアワークヘルスフォーラムを開催しました
メコンデルタの10年を振り返り、こらからの10年を考える
東京労働安全衛生センターと労働科学研究所の共催で2011年1月29日(土)、第8回 アジアワークヘルスフォーラムを開催しました。このフォーラムはメコンデルタ国際研修のこれまでを振り返り、これからの10年を考える機会となりました。
メコンデルタ2010国際研修と1月フォローアップ訪問の成果を報告
基調報告を行う小木和孝さん
はじめに、労働科学研究所の小木和孝さんより、「中小企業の参加型改善活動における良好事例をいかにサポートするのか」というテーマで、メコンデルタ地域を起点に主にアジアやアフリカで展開してきた参加型改善活動の特徴と参加型対策指向トレーニング(PAOT; PARTICIPATORY ACTION-ORIENTED TRAINING) の展開の紹介がありました。
その後、東京労働安全衛生センターの仲尾豊樹さんが国際研修プログラムの10年を振り返りました。多数の国からの参加、協力関係の構築、この研修をきっかけに各国で展開されているプログラムの紹介等がありました。
メコンデルタ2010報告を行う高橋悦子さん そして、四日市看護医療大学の高橋悦子さんより、メコンデルタ国際研修2010の報告と、今年1月に行われたメコンデルタフォローアップ訪問で収集した、農民が自ら実施した改善事例についての報告が行われました。
また、福井県立大学の辻裏が、研修の展開方法の構築と農村での定着を踏まえて、これまでの10年間の協力関係や各組織の役割を基盤に、これからの10年をさらに良好な関係で発展性を持たせていくことの確認をフォローアップ訪問で行ったこと、具体的には次世代を担う若い世代に環境や健康について考え行動するプログラム内容について、今後、ベトナム側とともに考え提供していくことになった、との報告を行いました。
漢陽大学YEON HA KIMさんから、韓国の参加型改善活動を学ぶ
YEON HA KIMさんに花束贈呈
続いて韓国ソウル市にある漢陽大学医学校看護学部の留学生YEON-HA KIMさんが、韓国の参加型安全衛生活動 の報告を行いました。病院での具体的な取り組みを発表し、参加型活動は国境を越えて取り組まれていることが示され、参加者の関心を集めていました。最後に、グループに分かれて各自の職場・フィールドで活かしていけるよう報告者・参加者で、アジアワークヘルスフォーラムでの収穫を話し合い、閉会となりました。 (文責:辻裏佳子)
フォーラム参加者一同での記念写真